相談員と施設ケアマネ

このブログのエントリ数も250に達しようとしている。そろそろ、自分が既に書いたことと、まだ書いていないこととがよくわからなくなってきた。
今日これから書く内容も、似たようなことを既に書いたような気もするが……

施設では、相談員とケアマネの役割分担が曖昧だと言われる。
どちらもその本来の役割は、自分が直接援助を行うのではなく、各専門職間やご家族さん、外部の機関などとの連絡調整にあるのだから、当たり前と言えば当たり前なのだが。

現在多くの施設で一般的と思われる役割分担は、相談員は入退所や渉外、ケアマネはケアマネジメントというところだろう。
しかし入退所にはその後を見据えたケアの調整が、そしてケアマネジメントにはご家族さん等外部とのやり取りが含まれるのだから、両者を厳密に区別することなどできない。

施設においての連絡調整は、もともと相談員の役割であった。しかし介護保険が始まって、施設にもケアマネジメントが導入され、ケアマネジャーが施設に入ってきた(実際には両者の兼務が多かったが)。
そうして今頃になって、施設にはやっぱりケアマネはいらないとか言われ出している。

そうした考えも含め、施設ではどうあるべきなのだろうか。

相談員と施設ケアマネ、両方やってみて思うことは。
ケアマネの資格を取得するには5年の経験と、試験を経ての研修が必要なので、相談員よりはケアマネの方が最低限の資質を保証されていると言える。
しかし相談員が社会福祉士であれば、保証されている知識はケアマネ以上である(双方の資格を持つ私個人としてはそう思っている)。しかしその場合でも、ケアマネジメントについては学んでいないし、経験も保証されない。

ならば。
相談員などという職名を施設の人員配置基準から外して、社会福祉士とケアマネをそれぞれ利用者50名に対し1名以上配置、かつ両者の兼任可、としてはどうだろう?
つまり100床の施設であれば、社会福祉士とケアマネがそれぞれ2名、合計4名必要。ただし社会福祉士とケアマネの両方の資格を持っている者であれば2名配置で済むと。実際、100床の施設でケアマネジメントを行えるソーシャルワーカー2名というのは妥当なところなのではないだろうか。

なんでこんなことを言い出すのかというと……
そりゃ私が社会福祉士とケアマネ持ってるからだ。こういう人が施設でありがたがられるようになったら、そりゃ嬉しいもんね。<おい

とエゴ丸出しで終わるのも何なので……

現行制度下では施設であってもサービスの中心はケアプランなので、ケアプランの「援助内容」の中で完結する部分は相談員の範疇、目標にも関わる部分はケアマネの範疇、とするのが現実的かと思う。
つまり相談員は、居宅サービスで言うところのサービス提供事業所的な見地から連絡調整を行う。ケアマネは居宅のケアマネと同じく第三者的な見地からケアをマネジメントするというわけ。

具体例。
とある方の短期目標が「失禁がなくなる」であるとする。
トイレ誘導の回数やその大まかな時間、使用する用品などは、現場と相談員が中心となって決定する。ケアマネは事後に連絡を受ければそれでいい。
しかし、例えば夜間だけはオムツを使っていただくようにしたいというのであれば、これはもう「失禁がなくなる」ことを目指すのではなく、「失禁をなくそうとトイレに行くことによって生じるデメリットを解消する」ことを目指しているので、ケアマネが調整を行う(もちろん体調不良などによる一時的なものは除く)。

却ってわかりにくいか、これじゃ(^-^;

話は変わるが、施設でも、専門職として自分たちが行うサービスの計画書を各部署(リハや栄養には既にあるので、つまりは看護と介護)に作らせてみたらどうだろうと思ったことがある。だが、さすがにそこまですると書類ばかりが増えることになるよな。
でもそうすれば、介護が医療の下請けでない、自らの役割を自覚する役に立つと思う。どこか試しにやってみないかな。

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