検査項目の見方

介護職には、ある程度の医学的知識は必要である。
尿検査や血液検査の結果についても、目にする機会は何かとあるだろう。もちろん、生半可な知識を元に判断を下すことは許されないが、大まかなことでも知っておけば、高齢者の病理を理解する上での助けとなるのも確かだ。
介護職なんだからそんなことには興味ありません、と言っているわけにはいかない。何と言っても傍にいて、一番利用者さんたちのことを見ているのは我々なのだから。

ということで、だいぶ以前になるが、一般的と思われる検査の項目と、その見方を個人的にまとめたことがある。Excelで表を作り、プリントアウトして自分のファイルに綴じてあるのだが、受診先などで見たいと思っても、常に持ち歩いているわけではない。折りたたんで財布に入れるにしても少々かさばる。
そうだ、今ならケータイのメモ機能があるよな……ということで、テキストに書き出してみた。これをメモ機能にコピペすれば、見たいときにいつでもケータイを取り出して見られるというわけ。

以下にそれを貼り付けておく。

興味のある方は、コピペするなどお好きなようにお使いください。改変してももちろん構いません。
また誤りに気付かれた方は、ご指摘いただけると幸いです。

――――――ここから――――――

検査項目の見方( http://www.medical-examination.com を参考に)

――凡例――
※項目名(一般に用いられる単位)またその項目が何を意味するか
 基準値:基準とされる値
 ?:疑われる病名など



※尿蛋白(mg/dl)
 基準値:15以下 15~30mg/dlで擬陽性(±)、30mg/dl以上で陽性(+)
 ?:腎疾患

※尿糖
 基準値:(-)
 ?:糖尿病

※尿潜血
 基準値:(-)
 ?:腎疾患(結石・炎症・腫瘍)

※AST[GOT](IU/l)
 基準値:9~38
 ?:高値⇒各種肝機能障害・急性心筋梗塞・筋炎・筋ジストロフィー

※ALT[GPT](IU/l)
 基準値:4~36
 ?:高値⇒各種肝機能障害

※γ-GT(IU/l)
 基準値:男12~65、女 9~27
 ?:高値⇒各種臓機能障害・胆のう障害 100以上で禁酒!

※総コレステロール(mg/dl)
 基準値:129~232
 ?:高値⇒高コレステロール血症 / 低値⇒貧血・甲状腺機能障害・肝臓病

※HDL-C(mg/dl)善玉コレステロール
 基準値:男30~86、女40~99
 ?:低値⇒動脈硬化リスク

※中性脂肪(mg/dl)
 基準値:29~188
 ?:高値⇒動脈硬化・心臓病・脳卒中などの生活習慣病リスク 原因としては暴飲暴食、運動不足などの生活習慣が多い

※クレアチニン(mg/dl)
 基準値:男0.6~1.2、女0.4~0.9
 ?:腎機能平常の50%以下で値が上昇するが、タンパク質制限で抑えられる。20%以下で腎不全、食事制限も効果なし。5%以下で尿毒症の症状が出現、腎透析が必要になる

※尿酸(mg/dl)血中プリン体化合物
 基準値:男3.0~7.2、女2.1~6.0
 ?:高値⇒高尿酸血症→痛風・動脈硬化

※血糖(GLU)(mg/dl)血中ブドウ糖(D-グルコース)
 基準値:75~105
 ?:高値⇒糖尿病・甲状腺機能亢進症などによる二次性糖尿病・膵臓癌・急性膵炎 / 低値⇒インスリノーマ・副腎皮質機能低下症

※HbA1c(%)過去120日間の平均的な血糖
 基準値:4.3~5.8
 ?:高値⇒糖尿病・甲状腺機能亢進症などによる二次性糖尿病 / 低値⇒インスリノーマ・副腎皮質機能低下症

※白血球(百/μl)免疫機能
 基準値:35~92
 ?:高値⇒扁桃腺の炎症・ 肺炎・ 虫垂炎・白血病 / 低値⇒膠原病・再生不良性の貧血・ウイルス感染・HIV・悪性貧血・敗血症

※赤血球(万/μl)
 基準値:男420~554、女384~488
 ?:高値⇒多血症(赤血球増多症)→頭痛・めまいなどの非特異的な中枢神経症状や高血圧・脳梗塞・心筋梗塞

※ヘモグロビン量(g/dl)
 基準値:男13.8~16.6、女11.3~15.5
 ?:低値⇒貧血

※ヘマトクリット(%)
 基準値:男40.2~49.4、女34.4~45.6
 ?:高値⇒多血症 / 低値⇒貧血

※血小板(万/μl)
 基準値:15.5~36.5
 ?:高値⇒慢性骨髄性白血病・真性多血症 / 低値⇒再生不良性の貧血・急性白血病・肝硬変

広告

Hr(+)

介護業界では、医療用語や略語がそのまま使われていることが多い。

一番の目的は、記録の簡略化だろう。例えば日々のバイタルサイン測定で、「血圧」と書くよりも「BP」と書く方がずっと早い。排泄のチェックに関しても、「排尿あり(多量)」と書くよりも「Hr(+++)」の方が楽だ。

ところでこの「Hr」は、「ハルン」と読む。この間、介護職員に「エッチアールは?」と聞かれ、私は(エッチアールって……ホームルームなわけはないから……ハートレート(心拍数)? なんでそんなこと聞くんだ?)と思ってしまった。普段、「Hr」という単語は一日に何十回となく書いているが、あくまで「ハルン」としか認識していないので、分からなかったのだ。こんなこともあったりする。

医師の書く診断書、診療情報提供書でも、こうした略語が使われているので、老健の支援相談員をしていたときに嫌でも目にした。「Af(心房細動)」とかの類である。さすがにこれは現場で使われる申し送り等には使えないが、自分だけ分かればいい覚え書きなどでは今でも使っている。

老健の支援相談員をしていたときには、入所申込者さんと面接しながら、得られた情報を細かく記録しておく必要があった。その際、自分が書いている内容は相手の視界に入ることになる。そのため、「認知症」と書いているのが相手に伝わるのが何となく気まずい気がして「Dem.」とか書いていた時期もあったが、認知症というのは忌むべきことではないのだから、そんな必要はないと気づいてからはあまりしなくなった。それでも急いで書いているときなどには、こうした書き方はやはり便利だ。

ところで「Hr(+)」だが、日々の記録で使うときには、該当する時刻のところに「トイレ Hr(+)」などと書かれる。例えば10:50にトイレに行ったときには、10:00と11:00の間辺りに書き込まれるのだが、10:10なのか10:50なのかは次の誘導時刻にも関わる大きな違いなので、私は「50 トイレ」と書いているが、全く皆は真似してくれない。
また、同じ「トイレ」でも、ご自分から行きたいと言われたのか、それとも職員から「そろそろトイレに行きませんか?」と声をかけたのかも大違いだ。少なくともケアマネとしては。これも私は、前者の場合「訴えありトイレ」と、後者の場合「トイレ誘導」と記載しているが、誰も真似してくれないのは上と同様。

全体ミーティングで「こうやって記録してください」とお願いしようかと思ったが、現在ではケアプランチームが活動しているので、私が上で述べたようなことをケアプランチームの誰かが言い出すまでは、待ってみようと思っている。

果たして、誰か言って来るかな?

さて。医療用語や略語だが。
介護の仕事を始めたばかりの時には、分からなければ周囲の先輩たちに気楽に教えを乞えるが、その時期を逃すと、だんだんと聞くに聞けなくなっていく。
「今さら聞けない」というやつだ。

そんなあなたのために! 私の作成した「介護職員が覚えておくと何かと便利な医療用語・略語」集を以下に貼り付けてみる。
Excelで作ったものなので、そのままブログにアップロードできれば良かったのだが……Broachでアップできるのはjpegと音声ファイルだけらしいので、仕方なくスキャナで取り込んでjpegにしてみた。お役に立てば嬉しい。
(3ページあるので要注意。下の画像はサムネイルなので、保存はリンク先の元ファイルをどうぞ。)

ブログ初めて2ヶ月になるが、こういうのもありかなと。
いろいろとやってみよう。

ご意見など聞かせていただけると幸いです。

1314490092

1314490101

1314490111