高齢化問題は地方よりも都市の方が深刻

高齢化は地方よりも都市の方が深刻だと言われる。最大の原因は、都市に流入し高度成長期を支えた団塊の世代が、高齢者世代を迎えるためだ。

問題は高齢化の率よりも高齢者の絶対数の増加であり、このまま進むと、都市はある時、高齢者の数がキャパシティを超え、医療と介護が供給されなくなり、パニックに陥ると警鐘を鳴らす方々がいる。

つまり。
病気になっても入院治療ができなくなる。
介護が必要になってもサービスが受けられなくなる。
そんな日が、そう遠くない未来に来るというのである。

一例として、とあるブログへのリンクを貼っておく。

高齢者の増加で、首都圏はある時突然ダウンをする(システムエラー) / 未発育都市
http://d.hatena.ne.jp/baby_theory/20130615

しかし国も何の手段も講じていないわけではない。厚生労働省が、都市部の高齢化対策に関する検討会を設けており、先の6/13に第2回の会合が開かれている。

第2回都市部の高齢化対策に関する検討会資料
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r985200000349vw.html

上のページには、5/20の第1回検討会で挙がった主な意見の要約もアップされている。それを見ると、結局はボランティア頼みなんだなあ……とため息が出る。
ただ、杉並区の長寿応援ポイント事業のように、完全に無償ではないものもある。こうした取り組みは評価したい。

また、都市の高齢者を地方へ、という方法も検討されていて、杉並区と南伊豆町の提携がモデルになっている。「保養地型特養」と呼ばれる施設を地方に作り、提携都市と地元の住民を優先的に入所させるというものだ。

また、CCRC(Continuing Care Retirement Community)の導入についても提案されているようだ。これは、アメリカにおける高齢者の生活共同体である。
しかし、アメリカのCCRCの敷地面積の中央値は12,240坪だそうである(高齢者のための新しい暮らしのモデル「米国のCCRCについて」)。日本ではそれだけ広大な敷地を用意するのは容易ではないので、一つの敷地内に全てを揃えるのではなく、構成する施設が多少離れたところにあっても、連携して同じ機能を持たせようという案もあるようだ。
だがこれは、アメリカではともかく、日本ではうまくいかないと思う。その理由は、医療法人が経営主体になるとそこで暮らす人々の生活面に目が行き届かず、社会福祉法人が経営主体になると医療との連携が不充分になると思われるからだ。
この理由は、医療と介護とを分けてしまったことに原因がある。

いずれにしろ、このままでは都市において医療・介護が崩壊するという説にはそれなりに説得力が感じられる。厚生労働省の動きが、それに果たして間に合うのだろうか。

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