監視か安全確保か

英国サセックス州では、警察が捜索費用軽減のため、認知症の方にGPSタグを身につけてもらうことを推進しており、介護関係者から「非人道的だ」との批判が上がっているという。
GPS tags for dementia patients
http://www.telegraph.co.uk/health/healthnews/10029205/GPS-tags-for-dementia-patients.html
認知症の方が徘徊して行方不明となった場合だけでなく、今どこにいるのかを、家族や介護者は随時システムを通じて知ることができる。
これは確かに便利ではある。しかし認知症の方の行動を費用削減のために監視するのは、人権侵害だというわけだ。
それはその通りだろう。警察も馬鹿正直に経費削減などと言わずに、認知症の方の安全を確保するためと言えば良いものを……と思う。
徘徊は捜索の手間だけの問題ではない。大きな危険を伴うのであり、むしろこちらの方がはるかに大きな問題のはずである。人命は何よりも優先されねばならない。
GPSという技術の利用は、認知症の方や家族の主体的な選択に基づいたものでなければならない。強制となれば非人道的と言われるのも仕方がない。
また、GPSも施設における離床センサーマットと同じく、認知症の方に「自分は監視されている」と感じさせてしまえば、精神状態に悪影響を及ぼす可能性だってあるだろう。
こうした技術の進歩は歓迎すべきだが、それにより利益を享受できるのは、まず何よりも認知症の方であるべきだ。
――――総目次へ――――

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中