職名と役割

このブログを初めてまだ間もない頃、私は「老健の支援相談員」というエントリを書いた。
これは今でも、このブログの中ではアクセスが多いエントリの一つで、つまりは検索エンジンから「介護老人保健施設 支援相談員」といったキーワードで来られる方が多いということだ。きっとその方が求めていたのはこんな文章ではないだろうなあ……と思うと、ただただ申し訳ない気持ちでいっぱいである。

さて、私がその頃勤めていた老健、そして隣に建っていた系列法人の特養では、相談員とはベッドコントロールを行う者を指していた。
そしてケアマネとは、ただの紙切れを作っている人であった(もちろん今は違うだろう)。
では相談援助は誰が行っていたのかというと、答えは簡単である。誰もそんなことはしていなかった。もちろん、もし当時それを問われたなら、支援相談員である私が「私がやっています」と答えたであろう。しかし、業界に入ってわずか2か月で、前任者からの引継ぎもなかった私に相談援助などできるはずもない。していたのは単に、施設が入所者さんの生活を管理するための雑用である。相談援助などと呼べるようなものではなかった。

やがて私は事務主任を兼任することとなり、転職して住宅型有料老人ホームと併設事業所の管理者、そして今では特定施設の計画作成担当者と職名は変わってきているが、実のところ、やっていることはそれほど変わっていないのではないかと、ふと思った。
気が付くと、どこの事業所でも請求業務や諸々の書類作成、営繕、渉外などは私の仕事になっていたし、ケアプランの作成さえ、ソーシャルワークと考えれば、これまでだってそれに近いことをしてきたとも言える。
そして並行して、ほどほどに現場にも入ってきた。

結局のところ、施設において役割を決めるのは、職名ではなく個人の能力や希望なのではないか。
それが必ずしも望ましい状態であるとは思わない。しかし、職員間で連携が取れているのであれば、それで構わないかもと思ったりもする。自然に適材適所となるのであれば、それでもいいかもしれないと。

ただ、私は資格や職名で仕事をしていないつもりでいるからこそ、こう思うのかもしれない。
私は、介護の資格というのは、資質の一部を保障する意味しかなく、それがあるから一人前として何らかの仕事ができる、というようなものではないと思っている。
私は別にケアプラン業務がしたくて介護支援専門員資格を取ったわけではない。自分がやりたいこと、つまり入居者さんの生活を少しでも良くしていくためには、ケアプランも自分が作った方が効果的だからという程度である。

だから職名など別にどうでもいいと思っているのだった。

ところで、こんなことを考えたきっかけは、「そういえば私、ちょっと前から計画作成担当者に加えて生活相談員にもなったんだっけな……」と突然思い出したことである。

もちろん、実際には仕事は何も変わっていない。
が、今はそれでいいのだろうと思った。

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