パーキンソン病と衝動制御障害、そして

パーキンソン病の主たる症状は運動症状だが、不眠やうつ、幻視などの精神症状も現れることがある。
また、日本神経学会のパーキンソン病治療ガイドライン2011には、
「パーキンソン病患者ではドパミン補充療法や前頭葉、扁桃核などの機能障害と関連して、病的賭博、性欲亢進、買いあさり、むちゃ食い、L-ドパ渇望などの衝動制御障害、pundingと呼ばれる複雑な動作の常同的反復などを生じることがある」とある。

つまり、衝動制御障害はパーキンソン病本来の症状ではなく、あくまでドパミン補充療法や合併する機能障害との兼ね合いで起こるもの、というように読める。

ところでこの度、衝動制御障害はパーキンソン病の本来の症状ではないという研究が発表された(英文)。
http://www.neurology.org/content/80/2/176.abstract?sid=25a750b6-72ec-452a-99ee-46374334e958

紹介記事がこれ(英文)。
http://www.parkinsons.org.uk/about_us/news/news_items/all_news/icb_research.aspxリンク切れました。

こうした症状はレボドパやドパミンアゴニストを服用してから現れるのであり、つまりは副作用ということだ。
そりゃそうでしょ、というのが第一印象。

そもそも、ドパミン補充療法は、開始した直後は著しい効果があるが、やがては薬が切れる時間が現れ、体の動きが悪くなる。それに対し適切に対処しなければ、薬の切れている時間は長くなる一方。
そして本来の効果が薄くなるにつれ、副作用が強くなってくる。脳内で増やされたドパミンは運動症状の軽減ではなく、精神症状を発現させるのに消費されてしまうかのように。こうなると、レボドパやドパミンアゴニストは服用している意味がなくなってしまうのではないか。

パーキンソン病の根本的な治療は無理としても、薬物療法によるドパミンなど神経伝達物質のコントロールは、まだまだ改良の余地があるように思える。

(参考エントリ: ドーパミンと性衝動 / パーキンソン病と強迫観念 / パーキンソン病と夢

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