助けてください

うちの施設の入居者さんの話。

離床時には常に、「助けてください」などの訴えを繰り返されている方がいる。

「助けてください」
「早く帰してください」
「やめてください」
「困る困る困る」
「やだやだやだ」

などが主な訴え。これをベッドから離れている間は延々と繰り返されている。10秒と途切れることがない。
そして視界に職員が入っている時には、相手の性別や年齢などに関わらず、「にいちゃん」「おじちゃん」「おばちゃん」のいずれかで呼び続ける。
結果、黙っているのは食事中、しかも掻き込むように食べられるため、わずか10分足らずの間と、お好きな歌をうたっている間だけだ。

以前はそんなことはなかった。歩いている時に足を捻って腓骨を骨折し、ギプスをして安静を強いられた頃からこのような状態が現れた。
つまりは当初、訴えがあった時に、適切な対応ができていなかったことが原因なのだろうと思う。我々が作り出してしまった症状なのだ。

こうなると、もうその症状を消失させるのは容易ではない。比較的手の空いている時に、不安を解消させるように声をかけるくらいでは何も変わっていかない。といって、常に傍にいて話しかけ続ける余裕はない。

問題は、それだけ訴え続けるということは、ご本人さんも常に不安な心理状態に晒されているわけだから、それを何とかしてあげたいこと。そして、それだけ訴えが続くとなると、周囲の利用者さんたち(近くには耳の遠い方を集めるように努めているが)も食堂に落ち着いていられなくなることだ。

私が今試みているのは、まずは条件付け。不安を解消することを試みて声をかけても、安心されるのはほんの数秒だけでしかなく、すぐに同じ訴えが繰り返される。もはや訴えをなくすという方向での援助は不可能だと思える。
ならば、逆に。普段はそっけない対応をして、好ましい反応が現れた時にそれを褒めることで、「静かにしている」という反応を強化することができないかと考えている。

もう一つは、臥床時には訴えられないのをいいことにベッドに寝かせて放置しておくのではなく、お部屋に伺って話をすること。本当なら離床時間を伸ばして活動に参加していただきたいのだが、離床すれば上述したような状態になり不安を強めていると思われるのだから仕方がない。
普段感じている寂しさが少しでも軽くなれば不安感も減るかもしれないと思っているわけだが、まあそんなことをしているのは私だけで、他の職員は用のないときにお部屋を訪ねたりはしないのだから、ほとんど効果はないだろうと思う。

ケアプラン更新で、担当がどういうプラン原案を作ってくるのか楽しみだ。

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