努めたり図ったり

私の最初の職場である老健で、施設ケアマネがショートステイのケアプラン(短期入所療養介護計画)の作り方について言っていたこと。

担当の居宅ケアマネさんから居宅サービス計画をもらっても、えてして役に立たないので、送ってくれなくても、特に改めて交付を求めることはしない。ケアプランにショートステイが組み込まれていないことが多いし、組み込まれていても、ニーズが「家族の負担軽減」だけだったりするので参考にはならない。
ショートステイのケアプランで援助内容を記載する際には、「~~します」という表現はなるべく避ける。「します」と書かれている援助が行われなければ、契約不履行になってしまうから。
そのため、「~~するよう努めます」「~~を図ります」としておく。これなら、努力したけどできなかった、やろうとしたけど事情があってできなかったという逃げ道ができる。

実際、利用者および家族の意向などは契約時に直接聴取するものの、居宅サービス計画の総合的な援助の方針などは不明のままなので、「身体機能/認知機能/健康状態の維持改善に努めます」など当たり障りのないことが書かれ、援助内容も「身体の異常の早期発見に努めます」「転倒、転落に注意します」「生活の活性化を図ります」といった決まり文句が並んでいた。

7、8年前の話である。さすがに今ではこんなことはないだろう。
当時はサービス担当者会議に出席を求められることもほとんどなかった。それで済んでいた時もあったんだなあと思うと懐かしくもある。
もっとも、「身体の異常の早期発見に努めます」はショートステイの方だけなく、入所の方のプランにも必ずと言っていいほど書かれていたが。

この時のケアマネのやり方、そしてプラン内容についてどうこう言うつもりはない。与えられていた条件が今とは違うだろうから。
ただ、この時のことを思い出し、私はプランを作る際には「努める」「図る」といった言葉を極力廃するようにしているし、援助する内容も具体的に書くようにしている。
例えば、単に「生活の活性化を図ります」ではなく、何をしていただくのか。俳句、色鉛筆画、書道……
「会話機会の提供に努めます」ではなく、何をするのか。話好きな方と隣の席にする、○○さんのベッドサイドへ行く、お茶の時間に職員がその日のニュースを話題にして話しかける……

「努める」「図る」という表現では、現場の職員の心にも届かず、援助ができないのも当然である。ケアプランが、単なる紙切れで終わってしまう。

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