胃ろうからの栄養および水分補給を中止すること

3ヶ月ほど前のことになる。日本老年医学会が、胃ろうなどによる人工的な栄養・水分補給について、中止も選択肢に入れた指針を公表した。

これは逆に言うと、現状ではまだ一旦開始した胃ろうからの注入を中止するのは容易ではないことを示している。

医師にしてみれば、胃ろうを作ること自体は比較的容易ではあるものの、手術やその後のリスクは小さくはない。そのため、患者や家族がそうしたリスクを踏まえ、胃ろうを作ることを拒絶するのであれば、それに従うのはやぶさかではないだろう。
しかし、既に胃ろうを増設しているにもかかわらず、栄養剤を中止するのは、自分の手でその方の命を奪うかのような思いがつきまとうことだろう。また、後から命を奪われたと訴えられる可能性もある。
そのためこの指針では、中止が法律上問題がないということも記されている。

現在のところ、胃ろうの増設を選択するのは、お亡くなりになるまでできる限りの治療を受けることを希望するのにほぼ等しい。
しかし実際にはそう単純に割り切れるものではない。まだ元気があるうちは胃ろうを作ってできる限りのことをしてあげたいが、それでも回復せずに、例えば栄養剤が逆流して肺炎を起こした場合など、これ以上苦しませたくないと考えたりするのは、家族の心情として理解できる。

何にせよ、選択肢が増えるのはよいことである。

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