少しでも家族で過ごす時間を

うちの施設に入居されている、とある女性の話。

その方は胃がんがあり、病状だけをみれば手術が可能だが、術後管理ができないという理由で複数の病院から手術を断られている。認知症のため、患部を触ったりしてしまうだろうというのである。
胃の内部からは出血もあり、時々輸血を行っている。痛みの訴えはない。

食欲はかなり低下していて、毎食、3分の1も食べられれば良い方だ。そのため濃厚流動食を毎食200ml(200kcal)お出ししているが、それを飲むのも苦しくてやっと、という感じである。

口癖は「こんなにバカになっちまって。でも息子は、バカでも生きてりゃいいって言ってくれる」。
そして、ご長男さんのことを心配されている。

そのご長男さんは、軽度の知的障がいがおありのようだが、自動車の運転ができるので、面会も車を運転して来られている。頻度は数日に一度ほど。時々昼食を持参されて、お部屋で二人で食べられることもある。

ご本人さんが亡くなられたら、どうなるのだろう。

だから、ケアプランでもっとも重視している支援は、ご長男さんとの時間を少しでも持っていただくことにしている。だがこればかりは施設の努力だけでどうなるというものでもない。少しずつ、遠まわしに、親戚の方にご長男様に多く来ていただけるように話したり、イベントの時にご長男様に直接誘いの声をかけたりしている。

まだまだ、できることはあるはず。
その方が最期の時を迎えられるまでの間に。

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