介護は女の仕事?

私がこの仕事を始めた9年前に比べ、介護の現場における男性の割合は明らかに増えている。

男性には男性が得意とすることがあるので、こうした傾向は好ましいことだと思っている。
もっとも、介護の仕事においての適性という話では、やはり女性の方が勝っているだろう。

最近よく言われることだが、男性と女性では脳に性差がある。
なぜこのような違いが脳に生じたのかと言うと、それは人類が進化する過程での「選択」(遺伝学で言うところの)に他ならないだろう。

つまり、メスは妊娠・出産・育児という、自身の活動が制限される時期を一生の中で持つことを余儀なくされるので、オスが狩りや収穫に出かけ、メスが家族や仲間の世話をする方が効率が良い。こうした分業を行ってきた結果、例えば狩りが苦手なオスは集団内で「オスらしくない」と見なされ、あまりに活発なメスは同じく「メスらしくない」と見なされて子孫を残すことができなかった結果、「オスらしさ」「メスらしさ」が引き継がれ強められていったというわけだ。

男性は狩りだけでなく、他集団との闘争も行わなければならない。それは集団の存続を図る上での一大事であり、ゆえに男性は集団全体の維持と繁栄に努めることとなった。
そして女性は、出産と子育てを経て、集団を構成する個々人を慈しむ役割を担った。

これは社会的な役割として継続してきただけではなく、脳の性差として我々の遺伝子に刻まれているのだ。男性は個人よりも集団全体を見、女性は集団全体よりも個人を見るのに長じているのである。

これが、介護という仕事が女性に適していると考える理由である。
介護という仕事は、集団の中での弱者、すなわち自然状態では淘汰されやすい存在を対象にした仕事である。そうした存在に対し、全体としてのマクロな視点ではなく、個性を認め尊重するミクロな視点で接するのは、女性の方が得意なのだ。

かつての集団管理という側面の強かった介護は、男性的な視点が中心になっていた。しかし今の、そしてこれからの介護は、何よりも女性的な視点で、利用者さん各々の個性を生かし、自己決定を重視していかねばならないはずである。

もちろん、現代にこんなことを声高に言えば、性差別だと指摘されてしまうかもしれない。
しかし、脳の性差がいまだ人類に残っている以上、それはもう致し方ないことなのではないかと思う。この先何十、何百という世代を経て、脳の性差がなくなるまでは。

ただ、介護に限らず、どんな組織であっても全体を見渡す視点は必要だし、また個性を尊重する視点も必要であることは確かだ。

だからもっともっと男性は介護の仕事に進出し、長所を生かしていくことが必要だと思っている。

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