髭剃り

今日は、利用者さんの散髪、顔剃り(髭剃り含む)について。

散髪や顔剃りは、理容師法により定められた、理容師国家資格を有する者のみが業として行うことができる行為である。そのため、これらを介護・看護職員などが行うことは違法行為となる。
理容師法によると、罰則は30万円以下の罰金(第15条)。

NPO法人日本理美容福祉協会札幌センターが、介護の現場では介護福祉士やヘルパーが洗髪や髭剃り(散髪や顔剃り、ではないことに注意)を日常的に行っているのだから、美容師にも顔剃り・髭剃りを認めるべきではないかと国に提案したことがある。これに対しての厚生労働省の回答が以下。

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kouzou2/jyoukyou/2007/08/06/pdf/entire_vote/mhlw.pdf

ここに、「なお、介護従事者であっても、かみそりによる顔そり等は認めていない。」とはっきり記されている。

ここでは「かみそりによる」とあるが、電気シェーバーも含まれるのだろうか。調べてみたところ、国としての見解は示されていないものの、都道府県によっては「電気シェーバーならOK」としているところもあった。

実際のところ、特にデイサービスでは髭剃りを依頼されることがある。「禁止されているので」と断っていては顧客を逃がしかねないのが悲しい現実だ。そのため、私が勤めていたデイでは、髭剃りを希望される方には電気シェーバーを持参していただき、介護職員がそれを用いて髭剃りをしていた。
もちろん普通のかみそりでも、持参されてご自分で剃られる分には構わない。

施設では。
訪問して散髪を行ってくれる業者を、1、2カ月に一度ほど入れているところが多いことと思う。理容師であればその際に顔剃りもできるが、いずれにしろ髭剃りはそんな頻度ではとても足りない。そのため、電気シェーバーを購入して持参してもらい、介護職員が日常的に髭剃りのお手伝いをするしかない。

介護サービス事業所ではこれが唯一の髭剃りの方法と言えよう。
実のところ、電気シェーバーなら絶対に大丈夫、違法性を問われないとは断言できないが(何しろ都道府県判断しかないので)、かみそりでは明らかに違法なのだから。

ご本人さんに持参していただく理由は、電気シェーバーであっても、出血を完全に防ぐことはできないため、複数の利用者さんの間で使い回すとなれば感染を拡大させてしまう可能性があるためだ。
もちろん、一回使うごとに、外刃と内刃をきちんと消毒すれば使い回すことも可能かもしれない。しかしそんな手間をかけるのは現実的ではない。

もしも職員が電気シェーバーを用いての髭剃りも駄目となれば、そんな日常的な行為さえ代わりに行えないようでは、施設は要介護者の生活を支える場所たりえない。
しかし、万一感染を広げるようなことになれば責任を問われるのは当然である。くれぐれも注意を。

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