メマリー、ついでにロゼレム

うちの入居者さんに初めてメマリーが処方された。

これは昨年6月に発売された認知症の新薬で、ごく簡単に言うと、脳神経細胞が過剰に興奮して破壊されるのを防ぐらしい。中~重度のアルツハイマー型認知症に効くとされている。軽度では投与群と非投与群の間で有意差が認められていないとのことだ。

服用を開始してからの見たところの印象としては、鎮静がかかったような感じ。
これまでは帰ろうと頻繁に玄関に向かわれていたのが、食堂で静かにテレビを眺めていることが増えた気がする。
うちの法人内のグループホームでもメマリーが処方された方がいて、その方も少し元気がなくなったようになっているらしい。

認知症の方の陽性症状を抑制するために薬を使うのは、決して好ましいことではない。その方の欲求を理解し、それを満たす援助をすることで症状を消失させることができないかを考えるのが認知症ケアである。
しかし、神経細胞死を防いでいるのなら……認知症の進行を遅らせるためであれば、行動を抑制していると断じてしまうのもどうかと思う。

もう少し注意しながら見ていこう。
さて、ロゼレムを処方された方について、エントリ「Bed of Roses」の続き。

夜間に眠れない様子で柵をカンカンと叩いていたり、着替え始めたりお部屋から出てきたりといったことはなくなった。20時に内服後、23時近くまでテレビを観たりしていることは時々あるものの、その後はトイレに行くこともなく、朝まで良く眠られているようだ。
だが寝つきという点ではそれほど変わっているようには思えないのだから、薬の効果はあまり感じられないというのが正直なところ。

しかし、大切なのは薬で夜に眠ってもらうことではなく、生活のリズムを作ることだ。
夜に眠りやすくなったとしても、日中は手持ち無沙汰なご様子でベッドに横になられていることが多いのであれば、リズムは作られにくい。その方はレクなども積極的には参加されないので、最近は食堂で陰部清拭用の布を切るなどの作業をしてもらったりしている。

薬に任せきりになったり逆に否定したりするのでなく、ケアの一部として巧く使っていくことが大切なのだと思う。

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メマリー、ついでにロゼレム」への2件のフィードバック

  1. お久しぶりです。
    しばらくブログ拝見していなく、久しぶりに覗いたらロゼレムの効果の程、書いてくださっていたんですね。
    ありがとうございます^^
    こういった類の内服薬は、ものによってはきっとかなり長い目でみないと目に見える効果はでないのかもしれないですね。はたまた相性もあるのかも。
    今回仰っている方は、男性の夜間歩行練習(笑)する方ですよね?
    この方にはあまり効果がなかったと書かれていますが、夜間は以前より眠られているとの事で、“夜間の睡眠量”という意味では少しは改善されたのではないでしょうか?
    (この方にあてはまるかどうかは別ですが)もちろん日中の過ごし方も大事ですが、逆に夜間眠れていないと、人によってはイライラしたりして穏やかでなかったり…という方もおられるので…^^;
    (偉そうにすみません)
    この方々に有効かはわかりませんが、私の勤めているGHにも不眠の方がおられ、経過が気になっていたので、実際にどのように効果がでてくるのか知る事ができ、参考になりました。また変化あれば書いてくださると嬉しいです。

  2. >あいじ様
    いらっしゃいませ<(_ _)>
    ロゼレムの効用は、ぐっすり眠れるようになると言うよりも睡眠のリズムを作ることなので、睡眠中に目が覚めないものの寝つきがよくなっているようには思えないことから「効果はあまり感じられない」と書いたのですが、確かに夜間の睡眠量は増えてますものね。改善されたと言っていいのでしょう。
    今後も何かありましたらご報告しますね。
    ぜひまたコメントお願いします。

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