旅立ちに備えて

うちの施設に現在、終末期の方がお一人いる。

ここで病状を詳しく述べることはしない。ごく簡単に述べると、入院先の病院で進行した癌が見つかったものの、ご家族さんが詳しい検査や積極的な治療を望まれず、ご希望によりうちの施設に戻って来られた。
我々も喜んで受け入れた。

しかし、以前にうちの施設で末期がんの方を看取ってから、もう1年以上経っている。その間には当然新しい職員も入ってきているので、彼らはやはり不安に思っているようだ。
無理もない。

退院後、暫定プランでご様子を見ていたが、明日のケアカンファレンスで正式なプランを作成する。その場では、職員が不安なくその方の最期を看取ってあげられるよう、死に至る過程で現れてくる変化を知っておいてもらわなければならない。そうしなければ私の立てたケアプラン原案の意味もわからないだろう。

以下は、こうした時のためにまとめてみたものだ。
主にBarbara Karnes “Gone From My Sight : The Dying Experience”(「旅立ちー死を看取る」として日本ホスピス・緩和ケア研究振興財団により翻訳・発行されていた)を元にしている。

…………
1. 死の1~3ヶ月前から
・ 新聞やテレビ、周囲の人々への関心が減る。
・ 一日中ベッドの上で過ごし、起きているよりも眠っている時間の方が長くなっていく。
・ 言葉よりもスキンシップが大切になってくる。
・ 食事量が減る。食欲がなくなり、何を食べてもおいしくなくなる。固いものが食べられなくなっていき、固形物よりも液状のものを好むようになる。
2. 死の1~2週間前から
・ 一日の大部分を眠って過ごす。目を開け続けることができにくくなる。
・ 混乱がみられ、目の前にいない人と話したり、分からない場所や出来事について話したりする。
・ 寝具を引っ張ったり、興奮して手を動かしたりする。
・ 血圧が下がる。
・ 心拍数が変化する(普通は1分間80回くらいだが、150回を超えるほどにまで増えたり、反対に減ったりする)。
・ 呼吸数が変化する(普通は1分間16~20回だが、40~50回にまで増えたり、反対に6~9回くらいまで減ったりする)。また無呼吸もみられる。
・ 体温は上がったり下がったりと変動する。
・ 汗を多くかくようになる。
・ 皮膚の色が変わる。黄色がかった青白い色になることがある。また爪、手、足が青白くなる。
・ たんが増える。
3. 死の数日前から
・ 周囲への反応がほぼなくなる(元気が出てはっきりと話をしたり、好きな食べ物を欲しがる方もいるが)。
・ じっとしていられずに手足をばたばたさせる。
・ 呼吸のリズムが遅くなったり、不規則になったりする。次の呼吸が始まるまで30秒以上もかかることも。チェーンストークス呼吸(浅く数の少ない呼吸から深く数の多い呼吸に移行、ついで再び浅くなり呼吸が止まる。これが繰り返される)もみられる。
・ たんがさらに増え、のど元でゴロゴロと大きな音がする(体位を変えることで消失する)。
・ 目は開いたままや半開きの状態になるが、見えてはいないよう。目がとろんとして、涙が出る。
・ 手と足の色が紫色になる(チアノーゼ)。
・ 血圧がさらに低下。脈が弱くなり、触れにくくなる。
・ 尿が減少。
…………

以上、何かお気づきの方がいらしたらぜひコメントを。

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