介護事業は儲かる?

4/18、日本医師会総合政策研究機構が「介護サービスを提供する株式会社の現状」を公表した。

対象となっているのはニチイ、ベネッセ、ワタミ、ツクイ、セントケアといった大手企業ばかりだが、それらの売上高などを分析して、医療機関経営に株式会社が参入してきた場合にどういった影響がみられるかを予測するのが目的らしい。

こうした大手介護サービス事業者は、ベネッセ以外は創業者や代表者が筆頭株主となっている。所有者=経営者というわけだ。

利益率はどこも5%以上。ワタミ、メッセージは10%を超えている。やはり有料老人ホームは儲かるらしい。ワタミなど2010年の利益率が17.4%になっていて、本来の外食産業の5.3%と大きく差が開いている。介護は稼ぎ頭というわけね。
とはいえ、例えばツクイのように、有料老人ホーム部門はずっと赤字続きで、2010年にようやく黒字に転じているところもあるが。

企業によって利益率の高い部門が異なっているのも面白い。例えばニチイはグループホームが14.0%と最も高い。ツクイは訪問入浴で21.3%である。ツクイは確か訪問入浴からスタートしていたと思うので、そのあたりも大きく影響しているのだろうか。

給与については、どこも景気の良い数字が並んでいる。ツクイなど平均給与が年390万である。こうした企業では、単純に給与がいいと言うよりも、一部の幹部職員と一般の職員との格差が大きいということなのかな?
また、どこも介護職員処遇改善交付金制度開始の前後でそれほど給与が変動していないのがわかる。やっぱりそんなもんか。
またどこも非常勤が多く、平均勤続年数が低く離職率が高いのも特徴的だ。

さて、最近では多くの一般企業が介護事業に参入している。
電力会社は例外なくそうだし、JRや鉄道会社も多い。明治安田生命、三井住友海上、東京海上日動などの保険会社、パナソニック、三菱電機、NTTなども名前が挙がっている。

介護も、資本のあるところが参入すれば儲けるのは難しくないらしい。

まあ、こうしたところが大きく儲けているのは、スケールメリットを生かしているのはもちろん、「お金を持っている人」から上手に料金を払ってもらうシステムを確立しているからという面があり、さほど大きくない法人の介護保険施設や、居宅サービス中心の事業者ではそうもいくまい。

しかし、例えば企業内で「富裕層を対象にした有料老人ホーム事業で大きく儲け、その分で居宅サービス事業の赤字を補填する」というようなやり方もアリかもしれない。

何しろ国が、金とサービスを正しく社会の中で配分できていないのだから。

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介護事業は儲かる?」への2件のフィードバック

  1. 富裕層を対象にした有料老人ホーム事業で大きく儲け、その分で居宅サービス事業の赤字を補填するというのは考え方が違う。
    経営者は、居宅は集客のツールの一つと考えているよ。
    うちのサービスそんなによくはないけど、とりあえずうちのデイに入れとこ。こんなの当たり前にあるでしょ?
    例えば、月15万デイを使う客がいて、その人が1年継続出来れば売上180万。ケアマネ一人が300万の給与だとすれば、あと一人連れてくればいい。
    ケアマネ=ただの集客費。
    プラン一件月1万はただの小遣いこんな感覚なんだよ。
    表に出して言わないだけで、経営者同士じゃ当たり前の共通認識ですよ~♡

  2. >こけし太郎様
    コメントありがとうございます。
    居宅介護支援事業所を、自事業所に利用者を誘導するために設置しているところはおっしゃる通り多いでしょうね(私が勤めていたところでもそう言っていましたし)。
    ですが、どうして居宅介護支援事業所の話が出てくるのかよくわかりませんでした……ここでは居宅介護支援には触れていないのですが。
    またのお越しをお待ちしております<(_ _)>

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