デイサービスの利用時間

今回の制度改正・報酬改定で、デイサービスの利用時間区分が変更となった。

これまでは3~4時間、4~6時間、6~8時間という区分だったのだが、それが3~5時間、5~7時間、7~9時間に変わったのである(2~3時間や延長もあるが、今日は時間区分について詳しく述べるのが目的ではないので、ここでは触れない)。

これまでは6~8時間で介護報酬を算定している事業所が多かったが、この度、各事業所は5~7時間とするか、7~9時間とするかの決断を迫られることとなった。
大雑把に言うと、5~7時間にすれば今よりも大きく減収になる。7~9時間にすれば増収になるものの、今よりもサービス提供時間が伸びる事業所が多く、人件費の増大は避けられない。
事業者はこうしたジレンマに囚われた。

結果として、全国展開しているような大手事業者をはじめとして、多くのデイが7~9時間へと変わった。
それが正しい決断だったのかどうかは、まだ誰にもわからない。

ここで、1つのことに改めて気づく。
本来サービスを受ける時間というものは、利用者のニーズにより決定されるはずのものだが、デイサービスでは、事業所が「うちはこの区分で算定しています」と決めた枠を中心に決定されるのだ。
もちろん全利用者がその枠に当てはめられていたわけではなく、6~8時間の事業所であっても、希望に応じてより短い時間を利用することもできたが、それはあくまで例外的であり、特に理由がなければ事業所の都合が優先された(これは決して悪いことではない。そうした事業所の特色も踏まえた上で、利用者は事業所を選択すれば良いのだから)。

訪問介護であれば、ケアマネが「これだけのサービスをするのにはこのくらいの時間が必要だから」と考え、本人や事業所との協議(サービス担当者会議等)により時間が決められる。
しかしデイサービスでは、その主な利用目的とされる交流、機能訓練、入浴などについて、その所要時間など考えない。いや、むしろそれらについての標準所要時間など決めることはできない、と言った方が正しい。
強いて言うなら、介護者の出社・帰宅時刻などに合わせて迎えや送りの時刻が決められていた程度であった。

今回の改正では、各事業者、ケアマネが前提としていたこの既成概念が揺るがされたと言える。

これは、デイサービスの利用時間が変わるのにサービス担当者会議を開催する必要があるのだろうか? という問題に最もわかりやすい形で現れている。
(訪問介護にも同様の問題があるのだが、それは少々事情が異なっているのでここでは触れない。)

つまり誤解を恐れずに極端に言うなら、

「その利用者さんのデイサービスの利用時間がこれまでと同じならサービス担当者会議を開催する必要はないが、利用時間が変わるなら開催するのが筋だろう」
「これまでだって利用時間は別に各利用者のニーズによって決められていたわけではないのだから、デイサービス側の都合によりサービス提供時間が変わったからといって、その方のニーズに変化が生じたわけではなく、よって開催する必要はないだろう」

という2つの見方が対立することとなった。

国からのQ&Aが出され、実際に4月に入ってしまっても、まだ「これが唯一の正しい解釈」というものは確定していない。

自分の行う業務の根拠をきちんと法令に求めるのは大切。しかしQ&Aも含めた公の文書に縛られるより、元々の法文の趣旨を読み取って、それに従えば良いだけとも言える。
(一例として個別機能訓練加算Ⅱも、これが生活リハビリなのだと分かっていれば、算定要件に迷うところなどない。ただ自治体が正しく理解していて、適切な指導を行えるかというと怪しいものだと思っているが。)
しかしこのデイサービスの利用時間に関しては、事業者の利用者本位であらねばならないという建前と、経営を成り立たせなければならないという本音とがぶつかり合って、しかも国はそのどちらに対しても配慮を示しているため、皆が迷っている。

この時間区分の変更にまつわるいくつかの問題は、国がそこまで意図していたかはともかく、デイサービスにおいて利用者のニーズが安易に考えられていた問題を浮き彫りにしたのではないかと思う。
ケアプランに「心身の機能の低下により、家に引きこもりがちになることで、更なる廃用が心配」などといったニーズが盛り込まれてデイを利用、必要がないはずの入浴や型通りの集団体操で加算を算定……といったこれまでのやり方が問われてきている。

ところでうちの法人内のデイサービスは、利用時間を基本は5~7時間、その方のニーズによっては7~9時間での対応も可とした。
これで良いと思う。それが職員の勤務体制も考慮したうえでの自然な時間設定だし、現在求められていることはその時間の中で充分に行える。

他所の事業所が、サービス提供時間を無理に引き延ばすのでなく、時間いっぱいに有意義なサービスを提供していけるようになれば、それはもちろん素晴らしいことである。
多くのデイサービスはその道を選んだ。
そしてそれは、これからまた3年をかけて評価されていくこととなる。

お手並み拝見といこう。

……と、偉そうな一文で締めてしまったが、今日は夜勤明けで、少々頭が働いていない感じがする。いつもにも増して見当違いなことを書いてしまっているかもしれない。
まあそれがこのブログというものなのであった(^-^;

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中