「帰りたい」と言わなくなること

認知症の研修にて。

自施設実習の課題が出され、受講者は1ヶ月、自ら決めたテーマに沿ってケアの改善に取り組んだ。

ほとんどの受講者は、帰りたいという訴えなどの、できれば消失させたい行動をテーマとしていたが、1名、逆に、「ある方が、最近帰りたいという訴えが減ってきたこと」を取り上げた人がいた。

「帰りたい」という訴えは、普通、なくなるに越したことはない。
しかしその人は、訴えの消失は、自らの衰えと、いくら望んでも叶わないということがわかって諦めたためではないかと想像した。
また、帰りたいという気持ちを呼び覚ましてしまうのではないかと、家についての話題を避けていたが、それは不自然だったとも述べていた。

もちろん私は対象となった利用者さんを全く知らないので、その判断が適切なものであるかは判断できない。
それに、施設生活を続けることに折り合いをつけることができるようになったと捉えれば、訴えがなくなったことは前進であろう。

それでも私は、その受講者の視点は素晴らしいと思った。彼は介護職らしいが、きっとこの研修を経て、さらに成長するだろう。

私も、心身の機能が低下することで「帰りたい」という行動が消失した方を何人か見てきた。そうした行動がなくなるのは、必ずしも喜ばしいことではないのだ。

と、ここで。
不覚にも風邪をひいてしまった。喉の痛みと鼻水、頭痛と寒気でそろそろ限界。

今日はこれにて。

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