2つの「生活リハビリ」

「生活リハビリ」という言葉がある。
聞いたことがない、という介護従事者はいないだろう。もともとは三好春樹(敬称を付けるのが逆に不自然なほどの巨人なので敬称は付けない)が提唱した言葉である。

ある人と話していて思った。「あれ? 生活リハビリってそういう意味だったっけ?」と。

その人の話していた生活リハビリとは、例えばこのページ(リンク切れました。)にあるような説明だ。「日常生活で行う動作がそのままリハビリになる」というような。

何かおかしい。

そこで、まずは生活とリハビリ研究所のサイトを見てみたが、「生活リハビリ」という用語について明確な定義がなされている様子はない。
次いでやむなく検索をかけてみたところ、「そうそう、こういうことだよねー」と思えるものが見つかった。これ

つまり、生活リハビリとは日常生活の中でリハビリを行うという意味ではなく、生活そのものをリハビリしていくという意味なのだ。それには、身体機能を回復させていくことも大事ではあるが、それ以上に、今できることを中心にして生活環境を作っていくことが大事なはずだ。
「歩けない方が歩けるように訓練する」のではなく、「歩けない方でも自由に行動できるような用具や環境を整備し、そしてそれを使いこなす訓練をする」のである。

しかし上記のリンク先の文章、書かれたのは2001年である。10年以上前。つまり国連がICFを採択したのと時を同じくしており、内容にも共通するところが多い。つまりこの頃には、こうした考え方が先進的なものとしてもてはやされたのだ。
介護の専門性なんて、ここでもうはっきり示されている。

まったく、我々介護従事者はこの10年、何をしてきたのだろう。
未だに、医療の行うリハビリの下請けをしているだけで、少しも生活をリハビリできていないではないか。

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