今年のまとめ

私が今年一年を振り返ってみて、自分個人にとって最も大きな出来事(震災等はもちろん除く)だったと思うのは、やはりブログを始めたことだ。
今年の6/22にブログを始めてからはや半年、1日1エントリを一応キープ中。単なる自分の覚書みたいなものだが、それでもコメントをいくつもいただけたのは嬉しい。

このブログでは、介護に関する様々な話題を取り上げてきた。
私は現在施設ケアマネなので、居宅よりも施設の話題が多かったが、来年には居宅サービスにも関われそうなので、そうなると居宅の話題も増やしていけるかな。

各エントリによって中心となる話題は変わっていても、私個人の考えはそれほど変わっているわけではないので、テーマによっては、いくつものエントリで似たようなことを述べているということもある。
読んでくださっている方としては、「またその話か」と思われていたかもしれないが、まあさすがに完全に新しいことを毎日書くのは無理だよー。ということでご容赦を。

そういった、今年何度かにわたって書いてきた主なことを、新年を迎える前にまとめておこうと思う。
万が一これを読んで興味を持ってくださる方がいたら、目次より、そのことについて詳しく述べているエントリを探してお読みいただけると嬉しいです。

ということで以下、「今年私が言ってきた主なこと」。

• 現在、介護は自らの力不足により医療に従属している。
介護は医療の土台の上に、医療と手を取り合って自立支援の柱を立て、生活の質の向上という家を自らが主導して建てていかねばならない。

• 介護にエビデンスと呼べるものは現状ほとんど存在しない。今後エビデンスたり得る研究が現れるかは不透明。そもそも介護では医療よりも「個」の視点が重要であり、統計に重きを委ねることには問題もある。

• 認知症の周辺症状は、対人関係の障害によって生じる神経症状である。「治療」には、対人関係の修復ないし創造が必要。
しかし認知症の方と良好な対人関係を築くのは容易ではなく、「寄り添う」こと、タクティールケアなどの言語的・非言語的コミュニケーションが必須。

• 施設や通所介護事業所等では、介護度に応じて1日当たりの利用料――介護報酬が決まっている。一部の「手のかかる方」に職員の労力が偏るのはやむを得ないが、それによってその他の「手のかからない方」に必要な援助ができなくなるのは拙い。

• ケアマネジメントは、介護に科学的な手順を採り入れたものであり、たとえ現在の介護支援専門員の資格と切り離されたとしても必要である。

• 介護職員の処遇改善は、介護報酬とは別に考えるべきで、また介護職員処遇改善交付金のように事業者の裁量にも委ねるべきではない。制度そのものを信頼できず、今後どうなるか分からないという不安を抱えた事業者は、職員に還元する前に貯め込みざるをえないからだ。事業者を介するのでなく、直接介護従事者に手渡せるシステムが望ましい。

今思いつくのはこんなところかな。ぱっと思い出せないことに、大したものはないだろう。

ところで、ブログのデザインを大晦日限定で替えてみた。
って偉そうに言うほどのこともない、提供されてるテンプレートを変えただけなんだけど。
明日からはお正月バージョンになる予定。

それでは皆様、本年はどうもありがとうございました。
たとえ1エントリだけでも、読んでいただけるだけで嬉しいことです。

それでは、来年も当ブログをよろしくお願いいたします。良いお年を!

介護版 悪魔の辞典(その1)

年の瀬にいったい何というエントリを立てるんだと我ながら思うが……(^-^;

Twitterで時々呟いている「介護版 悪魔の辞典」が、ちょっと溜まってきたのでこちらに転載してみることにしました。(Tweet後に一部改変したものもあります。)
「悪魔の辞典」がどういうものかは、Wikipediaのこのページなどをご覧ください。

いわゆる“ネタ”ですので、真面目な反論はご容赦ください。ただし、「つまらん」とかの感想や、「この項はもっとこうしたらいい」というような助言などはもちろん大歓迎です。


【朝立ち】
1. 朝に家を出る(旅立つ)こと。
2. 朝起きた時に下半身が臨戦態勢になっていること。
3. 夜勤明けの男性介護職員にみられる性欲亢進状態。「疲れた~死にそう()´д`()」→(死ぬ前に子孫を残せ!(`Д´))という本能の叫びと思われる。

【アラサー独身女性職員】
現場の主戦力。

【アラフォー独身女性(バツイチ子持ち)職員】
ケアマネ等、事務方の主戦力。

【介護職の職業病】
1. ナースコールの幻聴が聞こえる。
2. 食事中に平気で下ネタを話す。
3. プライベートでも服を脱がせるのがやたら手際良くなる。……はずなのだが、残念ながらその機会はあんまりない。

【クリスマス】
一年で最も希望休を入れにくい日。他にも希望する人が多いというだけでなく、「あいつは何の予定があるんだ」という周囲の目が……

【朝食】
1. 朝ご飯。
2. 夜勤職員の眠気と疲労のピークタイム。これを境に、テンションは逆に上がる。

【ナースコール】
1. 日常生活において他者の援助を必要とする方が、プライバシーを保ちつつ、自立した生活を営むための命綱。
2. 使用人呼び出しボタン。
3. 介護職員が、職場以外の場所でも時々耳にする幻聴。

【ブログ】
議論等で自らの劣勢を感じた者が、悔しまぎれに自分の主張を書き綴る場。読者は一方の言い分しか目にできず、その記事内で相手の主張が捻じ曲げられていても気づきにくい。思う存分負け犬の遠吠えができるというものである。もちろん私のブログのことだ(^-^;

【忘年会】
管理職が、現場職員との間の距離を近いと錯覚する場。現場職員にとっては苦痛以外の何ものでもないことが多い。

【夜勤手当】
事業者の職員への愛情を測るバロメータ。実働時間の長さや休憩の有無、業務量は金額の多寡とは悲しいほどに無関係。

【夜勤の供】
20代:ケータイとお菓子。
30代:溜まった事務仕事。
40代:リポビタンD。
50代:持病の薬。

【レクレーション】
介護施設や通所介護などの事業所に勤める職員の日課の一つ。この時間を最も苦痛に感じる職員は多いが、同様に利用者さんも苦痛を感じていることがあったりなかったり。

シルバーカーから歩行器へ

出先から、初めてiPhoneを使ってのブログ更新。

夏に入居された方。
もともと独居で、半月板損傷で入院、今後ご自宅で一人で暮らすのは無理ということで入居となった。ADLはほぼ自立。

入居当初はシルバーカーを使われていた。また夜間にトイレが頻回で、その際に転倒されたことが何度かあった。一番の原因は、靴をちゃんと履かなかったためなのだが。
ある時、他の方に歩行器の方がいいよと勧められたらしく、歩行器にしたいというご希望が。そうして購入となった。

私も、シルバーカーから歩行器に替えることで室内での取り回しが楽になるのは確かだし、替えて悪いことはないと思った。

しかし最近、歩行時の姿勢が前傾してきているのが気になる。

歩行器の高さは合わせてある。問題は、歩行器が身体から前方に離れてしまっているせいだ。そのため腰が曲がっている。シルバーカーの時は綺麗に伸びていたのに……

入浴時の浴室での移動なども、腰が伸びず不安定になってきているようだ。脚力が落ちてきているのか? だが現状でも歩行訓練はしているし、歩行の距離や回数を増やすと痛みも出る。痛し痒しである。

室内での転倒が減っているのは確かだし、このまま歩行器を使っていただくべきなのかどうか……
ちょっと迷っている。

疾病利得

エントリ「精神疾患のみによって要介護状態となった方」「確認行動」「確認行動その後」の続き。

その後については、症状が良くなってきているかは微妙。
入居当初は何もご自分でやろうとされず、それこそベッドに入ったり靴を履く程度の動作も「やってください」と言われていたが、それはなくなった。また振戦も消えているが、代わりに体を前後に大きく揺らす行動が現れている。加えてとにかくじっと一か所に座っていられないので、アカシジアと言って良いのかもしれない。

起床時は、夕方とは別人かと思うぐらいに穏やか。午前中も比較的穏やかに過ごされるが、午後は日によって確認行動頻回。酷いのは夕食後で、毎日1分もかけずに食事を掻き込んだ後、19:40までの間遅番職員を追い回し、「19:40のお薬お願いします」の一点をひたすら繰り返される。
職員が他の入居者さんのお部屋でのケア中にも、ドアを開けて入って来られる有様。

他利用者さんも、その方が頻繁に食堂を行き来する様を見てイライラし(当然の反応である)、時には爆発することもあるし、そもそもケア中に部屋の戸を開けられるのはプライバシーの侵害に他ならない。施設としては、職員に確認することはともかく、他入居者さんへの迷惑となることだけはやめていただかなければならない。

と言って。
言葉で納得してじっと待てるようなら、そもそも強迫性障害ではない。両手を下にだらんと下げた、格闘技で言うノーガード状態で職員に突進してくる。こちらも力ずくでは対応できないので、なるべくやんわりと押し戻すくらいしかできず、ほとんど押し留めるに至っていない。

しかしそもそも、ご本人は確認行動を止めたいと思っているのだろうか。

「自分に要介護認定が下りているのは精神疾患があるからで、それが治ったら要支援もしくは自立とみなされるだろう。そうなればこの施設には居られなくなる。といって病院に行きたいわけではないし、自宅で一人で暮らすのは嫌。妹となら暮らしたいけど嫌だと言われた」

というようなことを、うちの管理者に言われたらしい。
「治るのはむしろ困る」と自ら言ったのに等しい。

もちろん、我々もこのジレンマは入居される前から分かっていた。ただ、治るとしても半年や一年くらいでは無理だろうと思っていたし、治るということは、独りで暮らしていけるとご自分で考えられるようになることだ。それに、ご本人の知性を甘くみていたところもある。

ならば。
確認行動をやめる必要はない、ただ人としての最低限のルールは守らなければならない。他の方のお部屋まで職員を追い回すのは許されない。それがどうしてもできずに、自分でも「やめたいけどやめられない」という状態から前進する気がないのなら、ここから出て行っていただきます、くらいは言わなければならないか。

また、現状では我々が治療のお手伝いをしたくとも、できることは限られており、そのことはご本人も分かっている。
つまり、部屋に閉じ込めるなど行動を制限することは一切できないし、薬も、飲んでいただかないわけにはいかない。「確認に来たら、お部屋から出られないようにしますよ」「それから一時間は何があってもお薬あげませんよ」「今日はもうお薬あげません。今日の分は捨てます」などとは言えないし、できない。
それはご本人も承知で、だからこそ「確認しない」という約束が守れなくても、どうってことはないと思われている。

精神疾患の治療では、例えば最初はベッドしかない部屋に閉じ込められ、課題が遂行できるようになるに従い、テレビが観られるようになったり、部屋を出て行動する範囲が広くなっていくなどの報酬が与えられる治療法もある。
これが認められるのは、治りたいという意思に基づく本人の希望がある場合で、そうでなければ虐待になってしまうのは当然。病院でなく、介護施設でそこまで許されるのか……

結局私たちには無理でした、とは絶対に言いたくない。そのためにはどうしていけばいいのだろう?

大掃除

大掃除の時期だ。

うちの施設でも、全職員に大掃除を担当する場所が割り振られる。入居者さんの居室だったり、浴室や台所だったり……

私の担当は各フロアにある脱衣室3箇所と事務室。数は多いが、入居者さんの私物でごちゃごちゃしがちな居室に比べればだいぶラク。事務室は模様替えしたばっかりだから窓くらいでいいよ、ってことだし。

さて、去年までは、大掃除が済んだという居室であっても、ベッドの下を覗き込むとホコリだらけだったりした。介護用ベッドなので、下部にはモーターやシリンダーが床すれすれまで飛び出しているため、普段の掃除では掃除機もモップも入らない。せめて大掃除の時くらいは……と思っているが、今年はどうかな。

みんな、勤務時間中には掃除してる暇なんてないので、早番が終わってからとか明けの日とかにやることになる。
私は、今は事務所詰めで時間に追われている仕事もないので、勤務時間中にも充分やれるのだが、時間外にやってる彼らを尻目に勤務時間中にはできないよなー。

ということで、定時が終わった今から大掃除しようかと。
それでは今日はこれにて。