介護報酬へのレーバーレート導入

私のような者でも、来年度の制度改正・報酬改定に向けての動きがいろいろと目に入ってくる。

介護報酬を上げろと言う団体も当然あるわけだが。

なんつーかさー、一律に介護報酬を上げることがあんまり良いとは思えないんだよな。だってその分が職員に正しく分配されるとは思えないし、法人上層部が搾取してるところとか現にあるもん。

誤解されそうなので断っておくが、介護事業が儲かるということは(ほとんどの場合)ない。特に小さな事業所はどこも苦しい思いをしているし、大きい事業所だって、職員待遇やサービスの向上について普通に努力しているところであれば、経営は楽ではないはず。
だが、そうでないところがあるのも確か。

もうちょっと、それぞれの事業所の実情に応じた報酬にできないもんかね。

例えば自動車損保だと。
自動車を修理するにあたって必要な作業には、全てに指数が定められているらしい。バンパー交換で1.5、バンパー全塗装で2.0とか。
そして修理工場は、その指数にレーバーレートをかけたものを報酬として受け取れる。レーバーレートが7,000円の工場であれば、前述の例ではバンパー交換で7,000×1.5=10,500円、塗装で7,000×2.0=14,000円が支払われるわけ。もちろん部品代その他は別ね。
このレーバーレートは、規模や設備などによって工場ごとに決められるようだ。

介護保険もこれをやればいいんではないか。
規模や職員配置数、そしてできれば、提供するサービスの質に応じたレーバーレートを保険者が事業所ごとに定める、と。

職員数を抑えて大きな利益を上げているような事業者、役員報酬が多い事業者なんかはレーバーレート下げてしまえ。そしてその分を良心的な運営をしているところに回す。
もちろん、理事長が個人資産を投入して事業所を作り、その分の返済に役員報酬を充てていたりする例もあるだろうから、全部が全部そうしろというわけではないよ。その辺りはきちんと経営者の資産状況を見て決めればいい。
法人上層部が一族で占められていて、お飾りの無能な管理職を置いているような施設(仮にそういうところがあるのなら、ね)は淘汰されるべきだ。

ただねー。
保険者が直接事業者のレーバーレートを決めるなんてことはできないだろうから、第三者に委託するしかないだろう。そうするとまた委託機関へ無駄金が流れることになるわけで……そうした機関に正しい評価ができるかというと、まあ無理だろう。情報公表制度の現状を見る限り。

よって今日のエントリは「やっぱり無理か」ということで終了(^-^;

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文系と理系

「文系」「理系」なんていう違いはない。
あるのは、「数学や理科が苦手な者」と「そうでない者」という違いだけだ。

↑という意味の文章を、その昔どこかの本で読んだ。内容から察するに東野圭吾か森博嗣あたりではないかと思うが、全く覚えていない。

的を射ている。
いわゆる文系は、敢えて言うなら現代文や古文が得意ということはあるかもしれないが、例えば英語はいわゆる理系よりも勝っているかと言うと、決してそんなことはないのだから。

私は高校2年生頃まで文系でも理系でもなかった。それまでは飛び抜けて優秀な科目もなかったし、苦手な科目もなかった。
ところが3年になって、日本史が校内1位、物理が校内最下位となった。そこで、自分は文系なんだと決め、以後は文系としての勉強をするようになった。

医師に数学・理科が苦手な者はいない。それらの科目が苦手なのでは、そもそも医学部の入試に受かるわけがない。
しかし看護師はどうだろうか。職業としては理系と言って良いと思うが、全員、理系科目が苦手ではなかったと言えるだろうか?
介護士については言わずもがな、だよな。

さて、「文系」「理系」という違いは私も存在しないと思うものの、「感情に優れるタイプ」と「理性に優れるタイプ」という違いは存在する。
前者は感受性・共感性に優れているが、論理的思考が苦手である。後者はその逆。前者は女性に多く、後者は男性に多いため、脳の性差に由来する部分もあると思うが、それが全てではない。
また右脳優位・左脳優位とも重なるところがあるが、やはりそれで説明しきれるものでもない。

むしろ、他者への関心による違い、と言った方がすっきりする。
他者への関心は、すなわち人間関係への興味である。それは感情の世界であり、故に理屈では測りきれない。それを嫌うならば、他人への興味も殺さざるを得ない。そうして論理の世界に関心を向けるわけだ。
論理が支配する世界は、教科では数学や理科に限らない。哲学や言語学だって充分に該当する。「文系」「理系」という分け方は不適当なのである。

言わば、曖昧なものを好むか、確かなものを好むか。
これは嗜好そして志向の問題なので、必ずどちらかに偏る。兼ね備えることはできない。

介護職員、ソーシャルワーカー、ケアマネに向いているのは、疑いもなく前者である。他人の苦しみを自分のことのように感じることができなければ、良い援助はできない。もちろん一歩引いたところから俯瞰する視点も兼ね備えていなければならないが、それは意識し訓練することで身に付けられる。
しかし後者は、どんなに努力しても、他人の気持ちが分かるようにはならない。理屈で考えることには長けているので、科学が支配する医療系の仕事には向いているけれど。

何が言いたいのかというと。
ケアマネの良し悪しは、介護福祉士や看護師といった基礎資格の違いでは全く測れないということだ。看護師の方が、現在の病状に適した支援を組むのに長けていることは事実だろう。だがそうしたケアマネのプランでは、生活の質の向上について全く触れられていなかったり、あっても抽象的な決まり文句が並んでいるだけだったりする。

医学的管理、自立支援、生活の質の向上、これら全ての面で優れたプランを作れるケアマネはたぶん存在しない。たった一つの物差しでケアマネを測ることなんてできるはずもないのだ。

検査項目の見方

介護職には、ある程度の医学的知識は必要である。
尿検査や血液検査の結果についても、目にする機会は何かとあるだろう。もちろん、生半可な知識を元に判断を下すことは許されないが、大まかなことでも知っておけば、高齢者の病理を理解する上での助けとなるのも確かだ。
介護職なんだからそんなことには興味ありません、と言っているわけにはいかない。何と言っても傍にいて、一番利用者さんたちのことを見ているのは我々なのだから。

ということで、だいぶ以前になるが、一般的と思われる検査の項目と、その見方を個人的にまとめたことがある。Excelで表を作り、プリントアウトして自分のファイルに綴じてあるのだが、受診先などで見たいと思っても、常に持ち歩いているわけではない。折りたたんで財布に入れるにしても少々かさばる。
そうだ、今ならケータイのメモ機能があるよな……ということで、テキストに書き出してみた。これをメモ機能にコピペすれば、見たいときにいつでもケータイを取り出して見られるというわけ。

以下にそれを貼り付けておく。

興味のある方は、コピペするなどお好きなようにお使いください。改変してももちろん構いません。
また誤りに気付かれた方は、ご指摘いただけると幸いです。

――――――ここから――――――

検査項目の見方( http://www.medical-examination.com を参考に)

――凡例――
※項目名(一般に用いられる単位)またその項目が何を意味するか
 基準値:基準とされる値
 ?:疑われる病名など



※尿蛋白(mg/dl)
 基準値:15以下 15~30mg/dlで擬陽性(±)、30mg/dl以上で陽性(+)
 ?:腎疾患

※尿糖
 基準値:(-)
 ?:糖尿病

※尿潜血
 基準値:(-)
 ?:腎疾患(結石・炎症・腫瘍)

※AST[GOT](IU/l)
 基準値:9~38
 ?:高値⇒各種肝機能障害・急性心筋梗塞・筋炎・筋ジストロフィー

※ALT[GPT](IU/l)
 基準値:4~36
 ?:高値⇒各種肝機能障害

※γ-GT(IU/l)
 基準値:男12~65、女 9~27
 ?:高値⇒各種臓機能障害・胆のう障害 100以上で禁酒!

※総コレステロール(mg/dl)
 基準値:129~232
 ?:高値⇒高コレステロール血症 / 低値⇒貧血・甲状腺機能障害・肝臓病

※HDL-C(mg/dl)善玉コレステロール
 基準値:男30~86、女40~99
 ?:低値⇒動脈硬化リスク

※中性脂肪(mg/dl)
 基準値:29~188
 ?:高値⇒動脈硬化・心臓病・脳卒中などの生活習慣病リスク 原因としては暴飲暴食、運動不足などの生活習慣が多い

※クレアチニン(mg/dl)
 基準値:男0.6~1.2、女0.4~0.9
 ?:腎機能平常の50%以下で値が上昇するが、タンパク質制限で抑えられる。20%以下で腎不全、食事制限も効果なし。5%以下で尿毒症の症状が出現、腎透析が必要になる

※尿酸(mg/dl)血中プリン体化合物
 基準値:男3.0~7.2、女2.1~6.0
 ?:高値⇒高尿酸血症→痛風・動脈硬化

※血糖(GLU)(mg/dl)血中ブドウ糖(D-グルコース)
 基準値:75~105
 ?:高値⇒糖尿病・甲状腺機能亢進症などによる二次性糖尿病・膵臓癌・急性膵炎 / 低値⇒インスリノーマ・副腎皮質機能低下症

※HbA1c(%)過去120日間の平均的な血糖
 基準値:4.3~5.8
 ?:高値⇒糖尿病・甲状腺機能亢進症などによる二次性糖尿病 / 低値⇒インスリノーマ・副腎皮質機能低下症

※白血球(百/μl)免疫機能
 基準値:35~92
 ?:高値⇒扁桃腺の炎症・ 肺炎・ 虫垂炎・白血病 / 低値⇒膠原病・再生不良性の貧血・ウイルス感染・HIV・悪性貧血・敗血症

※赤血球(万/μl)
 基準値:男420~554、女384~488
 ?:高値⇒多血症(赤血球増多症)→頭痛・めまいなどの非特異的な中枢神経症状や高血圧・脳梗塞・心筋梗塞

※ヘモグロビン量(g/dl)
 基準値:男13.8~16.6、女11.3~15.5
 ?:低値⇒貧血

※ヘマトクリット(%)
 基準値:男40.2~49.4、女34.4~45.6
 ?:高値⇒多血症 / 低値⇒貧血

※血小板(万/μl)
 基準値:15.5~36.5
 ?:高値⇒慢性骨髄性白血病・真性多血症 / 低値⇒再生不良性の貧血・急性白血病・肝硬変

ソーシャルワーカーとケアマネジメント

なーんとなく自分のブログ読み返してて思った。
社会福祉士という資格を役に立たないとか、社会福祉士会は会費高いくせに何やってるかわかんないとか、酷い言いがかりつけてるよな、私( ̄◇ ̄;)

社会福祉士はソーシャルワーカーの資格である。一事業者に属し、その事業者の利益という枠の中で己の望む援助をしたい、そのために箔を付けたいと考えている相談援助職のための資格ではないのだ。
現在の日本でソーシャルワークを行っているのは、地域包括支援センター職員と行政職員くらいなものではないか。本来は彼らのための資格なのに、私はそれを勝手に取得しておいて、介護保険事業というごく狭い世界の中だけで見て、役に立たないとか言ってるわけだ。

まあ、社会福祉士資格取得のために必要な「相談援助実務」に、生活相談員や支援相談員といった職が含まれていることがそもそもの誤解のもとではある。
と言っても、ソーシャルワーカーだけでなく、福祉の職場での相談援助職まで対象を拡大しなければ、ごく少数の人のための資格になってしまい、資格制度を維持するのが困難になるのだから仕方ない。そうやって資格を取得した者に対して、それなりに取得のメリットを感じさせることができないのはやはり情けない話ではある。

だいたい「社会福祉士及び介護福祉士法」にだって、

「社会福祉士」とは、第二十八条の登録を受け、社会福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもつて、身体上若しくは精神上の障害があること又は環境上の理由により日常生活を営むのに支障がある者の福祉に関する相談に応じ、助言、指導、福祉サービスを提供する者又は医師その他の保健医療サービスを提供する者その他の関係者(第四十七条において「福祉サービス関係者等」という。)との連絡及び調整その他の援助を行うこと(第七条及び第四十七条の二において「相談援助」という。)を業とする者をいう。

ってなってるわけだしね。
相談に応じてサービスを提供しているだけの相談員だって、資格持ってりゃ社会福祉士を名乗って良いわけで。
こうして考えてみると、私がエントリ「社会福祉士の上級資格」でケチをつけた(^-^;「認定社会福祉士」は、広がりすぎた「社会福祉士」資格に、本来の役割を獲得させようとする試みと言えなくもない。その役割と外れた仕事をしている者が、「何だよそれー!」って言ってるだけで。

ところで、上記引用部分の後半なんて、ケアマネの仕事そのものだよね。
介護保険制度にケアマネジメントを組み込むなら、本当はソーシャルワーカーによるケアマネジメントがもっと世の中で確立してからにしなきゃいけなかったんではないか。介護保険制度とケアマネジメントが同時スタートになったために、ケアマネジメントをするだけの資格を作らざるを得ず、その結果ケアマネの質が低いだの何だのって……

ケアマネも多くの方(全員ではない、もちろん)は頑張ってるのに、報われないよなあとか思った。

乾燥機なんて必要?

皆さんの職場には、乾燥機はあるだろうか。

うちの施設には、洗濯機が8台、乾燥機が4台ある。
私はこれまでいくつかの施設を見てきたが、乾燥機が設置されているところは初めてだったりする。洗濯機の数も、定員29名の施設にしては非常に多いと思う。

これまでの職場では、洗濯物は基本的に業者に委託していたり、また全て職員が洗う場合でも、普通に干していた。急いで乾かさなければならないことなどそうそうないので、乾燥機など欲しいと思ったこともなかった。
しかし今の職場では、洗濯したものは普通に乾燥機に入れられる。夏はさすがに外に干すが、それ以外の季節は天気が良くても、あまり物干し台は使われていない。

もったいないなー、と思う。乾燥機の購入費用も、電気代も。

問題はそれだけではなく、洗濯物が乾かなければそのまま干しておいて、乾いたことに気付いた職員が片づければそれで済むことなのに、「自分が洗ったものは、たたむところまでが自分の責任」というような雰囲気が職員間に流れていることだ。責任を持って行うという意味では、あながち悪いことでもないのだが、自分が勤務時間内にできなかったことは遅番や夜勤者に引き継いでいく、ということだって必要だ。

そうした引き継ぎが苦手なようで……
例えば靴が汚れたので洗った時など、自分の勤務時間内には乾きようもない。そうなると、乾いた後でもずっと干したままになっている。後の職員に引き継いでいけば済むことなのに。

また節約つまり経費削減への意識も、やはり低い。こっそり見ていると、洗剤の量が洗濯物の量に比べて多かったり……こんなこと言うと姑みたいかな、と思うので直接は言わずにいるんだけど。

意識を持ってもらうには、どうしたらいいのかねー。