「介護支援専門員」と「ケアマネージャー」

「介護支援専門員」という言葉と「ケアマネージャー」という言葉が持つ概念は、全く同じなのだろうか?

我が国で「介護支援専門員」という言葉が作られるに至った過程については、私がこの業界に入る前のことなので知らないのだが……要介護者のケアマネジメントのことを「介護支援」と呼び(「居宅介護支援事業所」という言葉にもあるように)、それを「専門」に行うから「介護支援専門員」なのだろう、と想像はできる。

ケアマネジメントには2つの側面がある。1つは、介護サービスやその他の社会資源等の調整であり、もう1つは、エントリ「ケアマネジメントのプロセス」でも述べているように、介護の科学化である。
しかし、「介護支援」という言葉からは、上記のどちらの意味も読み取れない。読み取れるのは、介護を受けながらの生活を支援する、という漠然としたイメージだけである。

だから「施設ケアマネージャー」という言葉は自然だが、「施設介護支援専門員」はちょっとおかしな感じがする。施設のケアマネジメントを「介護支援」と呼ぶのは、自分たちのやっていることを自分たちで「支援」している、ということになってしまうのではないか(介護保険施設では、法令上は「計画担当介護支援専門員」とされていて、これも違和感を覚える)。
それなら「計画作成担当者」の方がむしろ相応しいと思うが、こう呼ぶのは居住系の居宅サービスだけだ。

ところで、「ケアマネージャー」とはもともと、ソーシャルワークにおいてケアマネジメントの要となる役割を担う者の呼称であるはずだ。
とすると、我が国の現状では全然「介護支援専門員」=「ケアマネージャー」ではないじゃん、ということになる。介護保険サービスを調整するだけではソーシャルワークじゃないから。
しかも、居宅のケアマネさんはまだいい。我々施設ケアマネなんて、ほとんどソーシャルワークなんてしていないのが実情だろう。

もちろん、本当は施設ケアマネであっても、ソーシャルワークを行っていかなければならない。入居者さんへの支援を全て施設内で完結させるのではなく、施設に入居していながら同時に地域で暮らしているとも言えるように、地域の活動への参加を支援することも必要なはずだ。

まだまだ、やれるようにならなければいけないことは多い。

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