介護職員の医療行為

インスリンの注射は医療行為であるから、医師もしくは看護師しか行うことができない。例外として患者自身(もしくは家族)が行うことが認められているが、それ以外の者は行えない。
これは、介護業界の人間なら当然知っているだろう。

ここでちょっとしたクイズ。

私は施設ケアマネであり、当然医師でも看護師でもないが、週に5日ほど、朝と夕にインスリン注射を行っている。単位数を合わせてあげる、という程度ではなく、実際に皮下に注入しているのだ。
私自身が糖尿病で自己注射をしているわけではないし、私の家族にしてあげているわけでもない。私は日常的にお世話をさせてもらっている立場にあるだけである。
もちろん目的は糖尿病の治療のため。私が注射を行っている甲斐もあって、実際に血糖値のコントロールができている。

しかし、私のこの行為は違法ではない。それは何故か?

答は明後日のエントリにて。分かった方はコメントに書いてくれると嬉しいです。

さて。痰吸引など一部の医療行為が、研修を受けた介護職員にも認められることとなる。これまでも違法性阻却とされ在宅や特養などでは容認されてきたため、きちんと制度化されるのは好ましいことだ。

そうした医療行為が行われてきたのは、もともとは介護サービス経営者の善意によるところが大きかったといえるだろう。つまり、違法であるから断固として行わない、と事業者が判断すれば、その医療行為を必要とされる方はサービスが利用できなくなってしまう。それにより不利益を蒙るのは他ならない利用者さん本人である……と思えばこそ、職員に対し、痰吸引や経管栄養を行うように指示してきたはずだ。
また介護職員も、自らの行為によって事故が起こった場合、最終的な責任は事業者が取るにせよ、自らの手で事故を引き起こしたとなればショックは大きいだろう。それでもやはり、私たちは吸引などやりませんと声を上げれば、利用者さんは行き場がなくなってしまう……と思い、行ってきたのだ。

うちの施設でも、もちろん研修の受講も含め、所定の手続きを取って介護職員が痰吸引などを行えるようにしていく予定だ。

ところで、制度化されることで違法性がなくなるのは良いが、万が一事故が起こった際の責任の所在はどうなるのだろう? 制度化した国? 指示した医師? 事業者?
事業者が責任を負わねばならないのではこれまでと変わらないし、医師が責任を問われるとなれば、主治医は介護職員が行うことに反対するかもしれない。

まあ、それを言い出せば、我々介護従事者の周りなんて訴訟リスクだらけだけどね。

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介護職員の医療行為」への2件のフィードバック

  1. 確かに訴訟のリスクは高くなりますねぇ。 小部屋さんがインシュリンを利用者さんにうっているのは、利用者さんが、小部屋さんの家族か、小部屋さんが看護師資格、もしくはそれに充当するものをお持ちだからだと思います。

  2. >あっくん様
    いつもありがとうございます。
    >利用者さんが、小部屋さんの家族か
    いいえ。
    >小部屋さんが看護師資格、もしくはそれに充当するものをお持ち
    いいえ。私が持っているのは社会福祉士とケアマネだけです。
    水平思考パズル(Lateral Thinking Puzzles)というものをご存知でしょうか? このクイズはそういうものに近いです(^-^)b
    ところであっくん様はケータイでご覧ですか? 私のハンドルネーム(ニックネーム)は一応「適当ヒヨコ」と言います。ケータイだと出ないみたいですね……このくらい何とかして欲しいな>Broachさん

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