精神疾患のみによって要介護状態となった方

入居申込者さんへのインテーク面接で、精神科の病院へ行った。

その方の要介護度は1。要介護状態となった原因疾患は、うつ病のみである。
身体機能的にはほぼ問題はないのだが、意欲が低下しているため、多くの動作で口頭指示や介助が必要になっているという。

お会いすると、とても丁寧な言葉で挨拶してくださった。しかしこちらの目を見ることはなく、目の前の一点を見つめたまま。表情も全くなく、感情を閉ざしている。また、ほぼ全身に振戦がある。
いくつか質問をさせていただいていると、数分で「もう戻ってもいいでしょうか」と言われたが、ご家族の方に「もう少し、聞かれたことに答えて行ってよ」と言われながら、なんとか7、8分はお話ができた。

その後病院の看護師さんやご家族の方に、入院してからの経過をお聞きしたが、快方に向かっているというわけではなさそうだ。単に入院して90日経ったから出てください、ということらしい。
であれば、これ以上ここに入院していてもより適切な医療は望めないであろうし、要介護認定が下りている以上、我々は手を差し伸べることができるわけだ。本心かどうかはまだ分からないが、少なくとも言葉の上では、ご本人さんもうちの施設への入居を希望されている。

問題は、今後の医療をどのようにしていくか。

私は医療従事者ではないので勝手な印象に過ぎないのだが、特に精神科の治療は、主治医を短期間で替えるのは望ましくないように思う。薬の効き目には個人差が大きいし、ある程度の期間服用してもらって経過を見たり、薬を変更して試したりといったことも多い。
だが、入院前の主治医の先生のところに再び通うというのは、どうもあまり気が乗らないようだ。これまで、信頼できる先生には会ったことがないらしい。と言って、こちらも「この病院(医院)なら安心ですよ」と言えるところを1つも知らなかったりするから情けない。

現在の処方は、アルマール、リフレックス、ジプレキサ、エバミールetc。ジプレキサの副作用で振戦が出ているのを抑えようとしてアルマールが出ているけど効果ない、って感じに見えるが、もちろん本当のところはどうかわからない。いずれにしろ一番のニーズは適切な医療、ということになりそうだ。

それと同時に、もともとの原因――母親の介護ができずに施設に預けたことへの罪悪感ではないかと思われる――へのアプローチを視野に入れつつ、意欲低下への対応を中心に、生活を支援していくことになるだろう。

精神疾患のみによって要介護状態となった方というのは、私も初めて会う。それだけに、自信を持ってお受けするわけではないのだが、できるだけのことはやってみようと思う。

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