施設サービス(特定施設等を含む)の介護報酬もむしろ高い

先日のエントリ(デイサービスの介護報酬は高すぎる)を投稿して間もなく、このブログへのアクセスが急増。いくつかコメントをいただいたが、そのコメントの内容から鑑みるに、多くの方の反感を買ったようだ。それ自体は仕方がないのだが、どうも内容が誤解されているように思えてならないのはやはり残念。

ま、それはともかく。
私は、他のサービスの介護報酬だって決して安くはないと思っている。

例えば最も私にとって身近な例として、介護付有料老人ホームの介護報酬を挙げる。要介護1で、個別機能訓練加算を付けて1日5,830円。要介護5で8,630円である。

この額は、他サービスの介護報酬と比べると、決して高いとは思えない。
(もちろん、特定施設は介護保険施設とは違う。ベースは食事と住処を提供するだけの有料老人ホームであって、それに加えて入居者が必要とする介護を包括して提供する場合に受け取れる報酬が「特定施設入居者生活介護費」だ。自己負担として徴収できる部分が介護保険施設よりも多いので、そんなものだという考え方もあるだろうが、それはちょっと置いておく。)

しかし、ここで仮に。
何らかの理由で介護保険を使えない、要介護1の方がいるとしよう。そして、保険からの給付がなくてもいいから、どうしても入居したいと望まれたとする。

そうすると、我々はその方から、10割負担として1日5,830円いただくことになる。食材費や居室料などを別にして、提供している介護の部分だけで。

そうしたら、「こんなにたくさんもらっちゃって申し訳ない」という気持ちが芽生えないだろうか?
この額だけを見たら。

私は、申し訳ないと感じる。

「普通は9割が保険給付されるんだから、そんなこと気にする方がおかしい」?

これが私には納得できないのだ。商品(サービス)に対する正当な対価というものは、保険が使えるとかそんなことは抜きにして決められるべきだと思う。

高いと感じてしまう理由は、つまりそれだけ我々が支援していないためだ。それだけのお金を、胸を張ってもらうことができない程度にしか。
じゃあもっと頑張れよ、という声が聞こえてきそうだが(^-^; そこまでの頑張りは、利用者さんもご家族も望んでいないと思う。もちろん援助の量が今よりも増えるに越したことはないが、5,800円分というのは相当な量になる。なにしろ、東京ディズニーランドの1デイパスポートが6,200円だ。<ってどういう比較だ(^-^;
それよりは、利用者負担を少なくする方法で考えたい。生活の場所(少なくとも個室であること)を得るのに、月15万円もかかるのはやはりおかしい。

さて、ここで別の例。昼夜逆転もあり、常時見守りの必要な方がいたとする。その方が例え要介護5であったとしても、1日あたり8,630円にしかならない。これは安いと思う。
施設全体で見れば、介護度が低い方はそれほど援助の必要がないので、その分を介護度の高い方に振り分け、全体としてバランスを取ることはできる。だがそれにすっきりしないのは、別エントリ(援助の公平性)でも述べた通り。
要介護度に応じた報酬よりも、実績(実際に行った介助の内容と量、介護度が軽くなった場合に対する評価)に応じた報酬の方がいいのではないかと思う。だいたい、サービス提供事業所の努力によって要介護度が下がった結果、却って報酬が低くなるってのはおかしい。やる気を殺ぐってもんじゃないのか?

が、まあ、それはさておき。

上記の例のように、安いと感じる方もいないわけではないが、やはり高いと感じてしまう方のほうが多い。
だからと言って、単純に施設の介護報酬を下げればいいと思っているわけではない(こういうことはきちんと断っておかないと、誤解されることの怖さは身にしみたので……(^-^; )。実際に下がれば、経営が成り立たなくなる施設も出てくるだろう。それが好ましいことだとはもちろん思わない。

ではどうすればいいか。
やはり、介護度に応じた、現在の介護報酬は全般的に今よりも下げる。そして、その代わりに、補助金のようなものを増やすのだ。
例えば、雇用している介護職員一人当たり月5万円とか、デイであれば、選択的レクの提供に月20万円とか、施設であれば、季節行事の実施に1回20万円など(←これらの金額は今適当に書いているだけで何の根拠もなし)の「補助金」を沢山作るのだ。額については、事業所の規模も考慮されると良いだろう。
これらについては、1割を利用者負担とするのでなく、全額を保険給付とする。そうすることで、利用者負担額は今よりも低く、施設収入は少なくとも今よりも低くならないようにする。

介護サービス事業所の収入が純粋に利用者数に比例するという現在のシステムだと、とにかく事業所は利用者数を確保することに気を取られる。経営が安定していないのに、良いサービスもへったくれもないからだ。
それが好ましいことだとは思えない。介護サービス事業者は、介護事業を行っているという時点で、ある程度の収入は確保されてしかるべきで、その上で利用者数に見合ったプラスアルファが加算されるという形が望ましいのではないか。

そうすれば、例えば介護保険施設が、地域の方の緊急的なニーズが生じた場合に備え、空きベッドを1つ2つ、常に確保しておくことができるようになるかもしれない。より施設入所が必要な方を、じっくりと選んで入所してもらえるようになるかもしれない。
またデイサービス事業所が、もっとスタッフ数を多くしてサービスの質を良くした方が、かえって経営が安定することに気づくかもしれない。

ということで、決して「介護サービス事業所は荒稼ぎしている」と言っているわけではないので、誤解しないでね(^-^;;
(と言いつつ、エントリのタイトルは人目を引くためにわざと過激にしてみたりして。)

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