サロンと倶楽部

今日は、これからデイサービスを開設しようと考えている方にとって、とーっても参考となる話をしようと思う。<嘘

「宅老所」と呼称する、民家を改修した小規模デイサービスがある。
こうした事業所の提供するサービスのイメージは、「自宅あるいは友人の家に集い、こたつやちゃぶ台でお茶のみをする」というものだ。一般に広く共有された、「おじいちゃんおばあちゃんがのんびり寛いでいる」イメージがそこにある。

それまでの比較的大規模で無機質な、施設然としたデイサービスと比べ、温かみがあるのは確かだ。こうした形態はずいぶん増えている。フランチャイズ展開しているところもあるくらいだ。

しかし。
今の、そしてこれからの高齢者が、自宅から通って日中の大部分を過ごしたいと思うのは、そんな「擬似自宅」なのだろうか。

私は、女性の高齢者が求めているのは「サロン(フランス貴族の社交場)」であり、男性の高齢者が求めているのは「倶楽部(趣味・職業などを同じくするイギリス紳士が集まる会員制の建物)」だと思っている。

女性はなんと言っても会話を楽しみにしている方が多く、その場所となるのは、ちょっと「おしゃれ」で、高級感があるのがベストである。
決して民家が悪いと言うわけではなく、中には、昭和住宅の居間の方が安心感を覚えるということで好む方もいるだろう。しかし、一般により強い引力を持つのは、ちょっとした豪華なリビングルームの方だ。
飲み物も、今時お茶しか出さないデイなどあるまいが、最低でもコーヒーと紅茶、ココアぐらいの中から選んでもらえるようにし、カップも無粋なものは避けること。
またテーブルには必ず花を。会話のきっかけにもなるし、喜ばれる。

一方、男性は会話をそれほど好まない。普段むっつり押し黙っている方でも、共通の話題があれば話が弾んだりすることもあるが、基本的には一人を好む。
また囲碁や将棋などのゲームを、寝食を忘れるほどに夢中になられる方が多い。
一人で新聞や本を読んだりすることもできるし、気の合う仲間とゲームを楽しむこともできる、そんな空間作りが望ましい。女性たちからは一歩離れたところで。

これからのデイサービスはそういうコンセプトで作ると、顧客を集めやすいだろう。

もちろん、サロンや倶楽部と言っても、忠実に再現する必要はない。ロッキングチェアやマントルピースを設置するのはやり過ぎだろう(^-^;
既存のデイによくある、長方形のテーブルを何列かに並べた配置はダメ。4人掛けくらいの丸テーブルを複数置いたり、ソファにローテーブルを置くなど、好みや気分に応じて自分が座る場所を選べるようにしておくこと。

イメージとしては、喫茶店程度が適しているのではないか。

……いや、実はうちの会社がデイの新規事業所をオープンするときに、私はこういうデイにしたいという企画書を書いたのだった。結果として、その事業所への移動はさせてもらえずに断念したんだけど。
もちろん、ここで述べていることは、私が2年ちょっとの間デイに勤めていたときの経験を元に、大真面目に考えていることである。

そんなわけで、実際にオープンした事業所はこういうコンセプトにはならなかったけど、現任の職員が、彼らなりの想いで事業所を作っていっている。

もちろん、それでいいと思う。
結局、事業所にとって一番の売りとなるのは、そこで働く職員の人柄なのだから。

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中