こだまでしょうか いいえ、誰でも

よく言われることだが、認知症の方は鏡である。

うちの施設にお一人、それを実感させてくれる方がいる。
基本的に表情は険しい。お家に帰りたいという思いが強く、しばしば玄関に向かわれ、黙って遠くから見守っていると、実際に建物の外へ出て行かれてしまうこともある。介護への抵抗も多い。話しかけた言葉に怒鳴り返されることもあって、職員は対応に苦慮しているようだ。
だが職員が笑顔で話しかけると、破顔一笑してくださることが多い。

認知症の方は不安なのである。自分を取り巻く状況が分かっていないのだから。
自分はどうしてここにいるのだろう。
この人たちは誰だろう。味方だろうか、それとも敵だろうか。
そんな時、笑顔で話しかけられ、少なくとも自分が拒絶されていないということが分かれば、多少なりとも安心できる。たったそれだけの話。

認知症ケアには特に笑顔が必要なのだ。
だが、中にはあまり笑顔を見せない職員もいる。もともとの適性に欠けていると言ってしまえばそれまでだが、仕事中の笑顔くらい、努力で何とでもなるはず。私だって仕事スイッチが入っているからこそ、それなりに愛想良くできるのだ。

と言っても、不自然なハイテンションを振り撒いてしまうのもどうかと思うので……
ほどほどにね。

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