食事が作れるようになりたい

うちの施設の食事は、3食ともごく普通の家庭食という感じ。作っているのも、特に資格のない、パートの主婦がほとんどだ。

それを、3つのフロアにそれぞれある食堂で、職員も一緒になって食べる。かなり家庭的な雰囲気での食事と言えるだろう。

ご高齢者の生活の場で提供する食事は、結局は家庭の食事が一番。病院食のような味も見た目も素っ気ないものが問題外なのは当然として、ちょっと豪勢なものも、最初は喜ばれるがすぐに飽きられてしまう。

私の前の職場では、フランス料理のシェフだった人が調理をしていた。フランスまで修行に行ったこともあり、このあたりではちょっと有名なホテルのフランス料理店にいたというから、なかなか腕の立つ人だったのだろう。確かに、栄養士の作った献立と用意した食材を自分流にアレンジして、味も見た目も一風変わったものを作っていた。
そこはデイサービス併設の住宅型有料老人ホームで、食事は一括して作っていたので、どちらの利用者さんも同じものを食べていた。評判はと言うと、デイサービスの利用者さんには非常に良かったが、有料老人ホームの入居者さんにはむしろ悪かった。たまに食べるなら最高だが、ずっと食べ続けるものではないということだ。

その点、うちの施設の食事は家庭となんら変わりがないから、飽きるということはない。ご高齢者にはちょっと硬いかな、というメニューもままあるが、それでいいと思う。高齢者向けの食事だからとにかく軟らかいものを、と気を遣いすぎると、咀嚼機能も落ちてゆく。食べてみて、硬くてダメなら残せばいい。過保護に過ぎるのも良くない。

ただ、そのせいか残食は非常に多い。これまでの私の職場では、ほぼ全員が完食されるのが当たり前だったし、そもそも現在のご高齢者は戦中戦後の食べ物のない時代を生き抜いてこられたので、残すのは悪い、もったいないという考え方の方が多いことを考えると、少々異常なくらいだ。

わがままな方が多いのは事実だ。偏食が極めて激しく、気に入らないと「こんなもん人間の食うもんじゃねえ。豚の餌か?」と言われる女性入居者さんを筆頭に、洋風のメニューをことごとく食わず嫌いされている方など……入って間もない調理職員など、かなり落ち込むこともあるようだ。

職員も同じものを一緒に食べるが、男性職員には特に大盛にしてくれることが多い。とても有り難い話なので文句を言っては罰が当たるというものだけど……おかげで太ってしまう! 新人の若い男性職員など、目に見えて太っていくのがわかる。
私も腰周りにどんどん肉が……
運動しないと!

私はこれまで相談員、事務、管理者、ケアマネとやってきて、その間請求業務もすれば現場にも入る、という感じだったので、介護サービス事業所で必要な業務は大抵のことができるつもりだ。どの職員に辞められても、急場の穴埋めはできる。だが、食事を作ることだけは例外。
家では調理をすることもあるが、とても人に出せるようなレベルじゃない。奥さんには褒められるけど……他人の作ったものなら何でも美味しく感じる、って女性は多いからなあ。

とにかく、食事を作れるようになっておけば完璧! と思い、調理のシフトにも入りたいんですがと管理者に言ってみたが、あえなく却下された(^-^;
ま、そりゃそうだ。うちの調理職は、一人で1フロア分作らなきゃいけないこともあるわけだから、その程度の調理の腕しかない者に任せられないよね。
それに、ただでさえ現場に入ってる日数が多く、本来のケアマネの仕事が遅れがちなんだから、この上調理に入る余裕があるならケアマネの仕事しろ! って感じか。

んー、ちょっと残念。

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